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天使ハボ1




たま‏@uratxx6月5日
昨日話してた死神ハボックを現代パラレルにするとやっぱり黒スーツだと思うのです。


この呟きから始まった天使ハボシリーズを纏めてみました。
文章力のなさや当時の高ぶり具合とかかなり滑稽なんでそのままコピペしました。読みにくいうえバカ丸出しでお送りしてますので許せる方のみどうぞー


たま‏@uratxx6月5日
天使でも黒スーツかな。堕天使ぽくてそれもまたよし。背中に白くてちっちゃい羽根つけたらいいよ。 それを大佐に突っ込まれたらいいよ。#一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月9日
気を取り直して、まだまだ続くぜ天使ハボ妄想。ひょんな事から四六時中増田にくっつく羽目になった新人天使ハボ(職業天使、職種はサービス?)増田はかなりビッチで毎夜別の男を連れ込んで性交三昧。増田から離れられないハボは毎回ベッドの横で男同士の営みを見せられる #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月9日
最初は毎晩毎晩野郎の情交見せられてたまったもんじゃねぇとか同僚にメールで愚痴ってたハボだけどだんだん増田に惹かれてしまってだけど増田の男遊びは止まらなくてでもその場から逃げることも出来なくて部屋の隅で耳をふさいでひたすら終わるのを待ってるとかなんだこれ切ない #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月9日
対象者から離れることができるのは月に一度の報告日のみ。担当をかえてくれと頼みこむハボの電話を偶然聞いた増田が詰め寄るけど理由なんか言えるわけなくて、適当に誤魔化すけど騙しきれずとうとう吐き捨てるように告白するのです。「あんたが好きなんだよ…!」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月9日
突然の告白に暫く黙っていた彼が口にした言葉が「だったらおまえが私を抱けばいいじゃないか」相手を探さなくて済むとさも愉快げな増田に首を降るハボ。「無理です」「なぜ?私が好きなんだろう?」「はい」「私を抱きたくないのか」「抱きたいスよ、でも無理なんです」「なぜ?」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月9日
「天使は人間に触れないんです」ここで初めて事情を知る増田。実はちょっかい出したかったのは増田の方で付かず離れずな男に焦れて当て付けで男遊びをしてた訳だ。この日から増田は他の男を呼ばなくなりハボは彼の担当のまま。こうして微妙な関係で共同生活は続くのです #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月10日
告白した男とされた男の共同生活はお互い意識しすぎて会話とか変にギクシャクしてて「やっぱ俺担当変えて貰います」「いや、しなくていい」「そ、そうスか?」とその時はいい雰囲気でも次の日にはやっぱりギクシャクしててああもうなんだよ見てるこっちが恥ずかしいだろ!な展開 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月10日
まだまだ続いてた天使ハボ妄想。ある日増田の部屋に男がやってきた。昔ハボの目の前で彼を抱いた男だ。また男遊びが始まったのかと愕然とするハボ。だがどうも二人の様子がおかしい。男は増田を忘れられず勝手に部屋に上がり込んできたのだ。追い返そうとした増田は男に捕まり…#一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月10日
…強引にベッドに押し倒された。 必死で暴れる増田。 ハボも男を離そうとするが人間に触れられない彼は何も出来ない。やめろと叫ぶ以外何も。最後まで抵抗していた増田だったが、とうとうその手がシーツに落ちた。すまない、そう唇が動いた瞬間、男の体が宙を舞った #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月10日
男は部屋の壁に激突し呻き声をあげながら踞った。何が起こったのか分からずハボを見る増田。ハボは呆然と自身の手を見つめていた。何故そうなったのかは分からない、だけど男を投げたのは紛れもなくハボだった。その後男を追い出した増田はドアを閉めた途端膝から崩れ落ちた #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月11日
倒れる寸前で支えられた増田。勿論支えてるのは以前自分を拒絶した金髪の天使だ「人間には触れないんじゃなかったのか」「ええ、その筈です」「ではこれは一体なんなんだ?」「そうっスね、神様の悪戯か、それとも」愛の力?とはにかむ天使。初めて触れた彼の手は冷たく震えていた #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月12日
「冷たいな」「そりゃ血が通ってませんもの」「そして震えてる」「そりゃ…怖かったスから」あんたが奪われると思うと本当に怖かった「あんたが無事で良かった」天使は小さく微笑んだ。「ひとりで立てますか?」絡めていた手をほどこうとしたハボを増田が掴む「立てない」「えっ」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月12日
「ひとりじゃ立てないと言ったんだ」だからおまえが連れて行けと奥を指差し増田は笑う。その意味を問う前に野暮な事は聞くなと釘を刺されハボは言われるままその体を抱き上げ寝室へ向かった。彼をベッドに横たわらせ自身も乗り上げる。二人分の重みにスプリングが大きく軋んだ #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月13日
啄むような口づけを額に瞼に鼻先に。擽ったそうに目を細める彼に愛の言葉を囁いても知ってるだの分かってるだの相槌はひどく素っ気ない。そういうのを野暮と言うんだと呆れ気味なロイにハボは自分の気持ちを知って貰いたいと言う「幸せなんです」「ああ、私もだ」きっと同じ位には #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月13日
ならば一度だけ気持ちを伝えてもいいかと思った。目の前の天使はきっと驚いて照れ笑いをして小さな翼を無駄に羽ばたかせて、そして最後に優しいキスをくれるんだ。事実その通りだった。驚愕し破顔し部屋中に羽根を撒き散らしたハボは、最後にロイの唇にキスを落として、消えた #一日一ハボロイ



●天使ハボ2へ続く

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天使ハボ2




たま‏@uratxx6月13日
夢を見た。天使の夢だ。愛してると言ったら彼は酷く驚いていつも以上に目尻を下げた。心と連動する小さい翼が真っ白な羽根を撒き散らし視界を覆う。そうして思わず目を閉じた私に彼は優しく口付けるのだ。とてもとても幸せな夢。だけど夢はここで終わる。目を開ければ彼は居ない #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月14日
泣きながら朝を迎えた。まだ自分は涙を流す程彼が愛しかった。これは試練なのだ、幸せになる為の試練。だからもうすぐ帰ってくる。天使は人間を幸せにするのだろう?呼鈴が鳴ってドアを開けると彼が笑っていて…そんな事ばかり考えていたから聞こえた呼鈴が夢か現実か解らなかった #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月14日
ロイは息を飲んだ。幻聴でなければ今のは確かに呼鈴の音だった。朝のこんな時間に部屋にくる友人はいない。そもそも友人と言える人間は今の彼には存在しなかった。再び呼鈴が鳴る。悩むより先に体が動いていた。玄関へ走りドアを開ける。目の前に黒いスーツの男が立っていた #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月15日
初めましてと口元だけで笑うその男は明らかに堅気ではなかったがロイにはこの手の男に免疫があった「君は…天使か?」男は驚き感嘆する「初対面でバレたのは初めてですよ」なんせ見てくれがこれなんでと男は肩を竦める。君以上に柄の悪い天使を知ってると言うと大きく吹き出した #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月16日
違いねえとくつくつ笑った天使は改めてロイの方に向き直した。警戒を解いた、そんな顔だ「ブレダと言います、マスタングさん。ツレが迷惑かけました」今度はロイが警戒する。天使の友人に心当たりなどひとりしかいない。「ハボック…」「そうです。奴は俺のツレで…元同僚です」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月16日
「元…?」天使にも転勤があるのかと訊かれブレダは苦笑まじりに首を振る「そんなもんありません、ハボックはダテンしたんです」聞き慣れない言葉に戸惑うロイにブレダは宥めるように告げる「堕天、天から堕ちる、つまりあいつはもう天使じゃないんです」ロイは言葉を失った。 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月17日
「まさか私のせいで…」「いいえ、あんたのせいじゃない」ブレダは答える。まるでロイの言葉を予測していたように。「正直人間と天使が恋仲になる事はよくあるんです。異性間でも同性間でも。いつも寄り添い自分の幸せを祈る天使に人間が惹かれるのは仕方のない事ですから。 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月17日
しかし天使の方が熱を上げるとなると話は別です。堕天する理由は2つ、神に反するか己に反するか。天使は人間を幸せにする為だけに存在するのに自分が幸せになるなど本末転倒も甚だしい。ハボはあんたに恋をしそして幸せと感じた。天使である己に反した。堕天は然るべき処置です」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月18日
「何が然るべき処置だ、天使だって幸せになる資格はあるだろ…?」「ありません」目の前の男は断言する「我々にそんな資格はないのです。天使も幸せになれというのは、人間の勝手な言い分だ」それこそ天使に溺れた人間の。ロイはそれ以上何も言えなかった。ただ涙が溢れていた。 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月19日
ハンカチを渡され、そこで自分が泣いてる事に気付いたらしいロイは素直にそれを受け取った「それで君は私を慰めに来たのか。天使はアフターサービスもいいんだな」冗談まじりに言うとこんなの天使業を逸脱してますよとブレダは苦笑する「担当以外の人間に会うのは厳罰モンです」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月19日
「ならどうして」「会いたかったんです。あいつが惚れた人間に。あいつ天使失格だけど大事なダチなんで」ブレダは照れ臭そうに笑った。「それじゃあ」「待ってくれ」「はい?」「あの…やはり私は天使にも幸せになる資格はあると思う。君の言う、人間の勝手な言い分かもしれないが #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月19日
ハボックだけじゃない、私は君にも幸せになって欲しいと思ってるよ」天使は驚き、そして笑顔で会釈をした「直に別の者が来ます。そいつならきっとあんたを幸せにしてくれるでしょう」「…期待しないで待ってるよ 」「それがいい」面倒見の良い強面の天使は笑いながら消えていった#一日一ハボロイ


●天使ハボ3へ続く

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天使ハボ3




たま‏@uratxx6月20日
ひとりになったロイはその場に踞った。何も気力が起こらない。目を開ける事さえ億劫だ。せめて頭の中を整理しようと思ったが直ぐにそれも放棄した。整理したところで彼は居ない。あの愛しい天使には二度と会えないのだ。貰ったハンカチは彼と同じ匂いがして涙が次々に溢れてきた。 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月20日
ならば思い切り感傷に浸ってやろうとハンカチを握りしめたその時、再び来客を教える音が鳴り響いた。ブレダが言ってた別の者とやらがもう来たらしい。舌打ちをしながらハンカチをポケットにねじ込みロイはドアを開ける。うんざりと見上げたロイの前に、居る筈のない男が立っていた #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月22日
ロイは息を飲んだ。たった今堕天したと言われた彼が立っているのだ。すぐそこに、手を伸ばせば届く距離に。触れたい、抱き締めたい、その衝動を抑えたのは天使業界への疑念だ。天使の外見は人間の好みで選ばれるのか?それともクローン?まさか双子なんてオチはないだろうが… #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月23日
こういう時科学者は損だと思う。無駄に増やされた知識のお陰で色んな可能性を考えてしまうのだ、彼が彼じゃない可能性を。だからこうして躊躇してだな…そんな風にロイは出遅れた自分に言い訳をしていた。迷わずロイを抱き締めたハボックが本物であることは間違いなかったから #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月23日
「会いたかった…」絞り出すような声にロイも素直に頷いた。同じ気持ちだった事が嬉しかった。ハボックの胸に深く顔を埋め、腕を背中に回す。天使の証は無くなっていた「…堕天したと聞いた」一瞬身動いだハボックだったが納得したように呟く「やっぱり、そうだったんスね」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月23日
「まあ、そんな気はしてました」体は重いし飛べないしと、ハボックは苦笑する「人間だから仕方ないスね」「…人間?」驚いて見上げるロイにハボックは笑う「そうです。堕天とは天から堕ちる事。つまり地上に堕ちて、人間になるんです」ロイの顔がみるみる笑顔に変わった #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月23日
一度だけハボック抱き締められた事があった。ただ触れられているだけの感覚。姿形は人間でも無機物のよう、それが天使の印象だった。だけど今は違う。同じ体温を感じる。彼はこんなにも温かい。それに、「…汗臭い」「うわっ」ハボックは慌てて指摘したロイを自分から引き離した #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月23日
「マジで最悪…」自分の体をくんくんと嗅ぎながらハボックは項垂れる「堕とされた所が山ん中だったんスよ。羽根がねえから移動手段が足しかなくて…」やっぱり体は天使のが良かったとぼやくハボックをロイは可笑しそうに笑う「確かに不便な体だが、だからこそ楽しみがある」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月23日
「楽しみ?」「そう。例えば…そうだな、風呂に入ろう。隅々まで綺麗に洗ってやる。それから温かい食事を、腹が充たされるのは最高の至福だ。買い物も行くぞ。着替えが必要だからな。ラフな格好もきっと似合うだろう。疲れたらベッドで休めばいい。手を繋いで一緒に寝るんだ」 #一日一ハボロイ

たま‏@uratxx6月24日
どうかねと問われ、確かにどれも楽しみだとハボックは笑う「でも、一番の楽しみはこの前の続きなんスけど」「それは私も同感だ」再び距離を縮めたロイはシャツを引き寄せ唇を重ねる。目を開けても彼は消えない。この先ずっと、永遠に。おしまい! #一日一ハボロイ



拙い文章をカバーしてくれたえんじぇるズの絵は柳さんより頂いたものです。
しつこくおねだりして描いて貰いました。よくやった、私。

てな訳で天使ハボ完結です。お粗末さまでした!

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